キン肉マンの牛丼は吉野家?なか卯?
以前からインタビュー等で「キン肉マンの牛丼は実はなか卯」と発言されていた嶋田先生。今回ついになか卯・すき屋とのタイアップを果たした一方で、
タイアップの相手が吉野家でないことに戸惑いを見せる人も多いようです。ちょっと気になったので、原作で牛丼店がどのように扱われていたかをざっと調べてみました。調査対象はジャンプ・コミックス1巻〜36巻。
- 第1話「宇宙怪獣襲来の巻」 - キン肉マンが牛丼弁当を食べている。器に「牛丼弁当」とあるが、おそらく説明のために書かれたもので、実際に器にプリントされていたということはなさそう?
- 第3話「キン肉星からの使者の巻」牛丼店が初登場。看板にはっきり「牛丼 うどん」とあり、明らかになか卯と分かる。しかしその直後、牛丼愛好会の面々が吉野家CM「牛丼ひとすじ八十年」と歌っている。
- 第4話「キン肉星を救え!の巻」 - キン肉星国歌吹奏の場面で、吉野家CM「ここは吉野屋(中略)八十年」。
- 第7話「アメリカからきた男の巻」 - 冒頭「牛丼ハウス 年中無休24時間営業」の看板。店内にU字テーブル。
- 第8話「いたずらアルバイトの巻」 - キン肉マンのバイト先の看板が「牛丼 うどん」。大盛り400円、並300円。
- 第14話「南海の大怪獣の巻」 - キン肉マンが吉野家CMで踊りダイブツラーをひるませる。
- 第16話「翔んでるナツコの巻」 - U字テーブルの牛丼屋店内。
- 第17話「プロレス大決戦の巻」 - キン肉マンの入場テーマが吉野家CM。「吉野屋」の従業員がキン肉マンを取り囲む。
- 第21話「天丼怪獣の復讐の巻」 - 牛丼の出前で間違って天丼が届けられる。なか卯や吉野家に出前があったとは思えず、ラストに出るそば屋の出前か。
- 第23話「巨人ナツコの巻」 - キン肉マンが「養老の滝の牛丼は安くてうまい」と別の牛丼屋で値切り。看板には「牛丼」。
- 第32話「最後の8人めの巻」 - コラム「キン肉マンの秘密をちょっとだけ公開!!」で「吉野屋の牛丼と森永のココアが大好物」
- 第65話「グランド・キャニオンの空中決戦の巻」 - ロビンマスクの差し入れが「養老の滝の牛丼」。
- 第81話「クリスマス怪獣の巻」 - 正八角形を連ねた看板に「牛丼」。キン肉マンとゴキブリ一家が牛丼を持ち帰り。
こうして見ると、確かに初登場はなか卯ではあるんですが、同時に吉野家のテーマも歌っていますし、名前の露出は(吉野「屋」ですが)吉野家が圧倒的です。何より「吉野屋の牛丼が大好物」と明記されています(森永とのタイアップについてはAll Aboutのインタビューで有名ですが、吉野家については特に聞きません)。執筆当時は吉野家をメインに据えていたと考えて良さそう。
2003年の『トリビアの泉』で、「吉野家から贈られた名前入りどんぶりを持っていくと牛丼無料というガセネタに嶋田先生がっかり」(その後の吉野家からの反応)ということがあり、これが原因で吉野家から離れたんじゃないか、という憶測も飛び交っていますが、まあ真相は分からないんですけどね。私は単にゼンショーがタイアップに積極的だったというだけだと思ってます。